これまでギター教則本は何冊か買って読みましたが、最初から最後までやりつくしたというものはありません。ほとんどの人がそうなのではないでしょうか?
でも、それでいいと私は思っています。こつこつとすべてをマスターしようという意気込みはいいが、往々にして最後のほうは難易度が高くてとても追いつけないものが多いような気がします。
1か月でマスターするジャズギターなんてのはそもそも無理でしょう。その点、「3年後、確実にジャズ・ギターが弾ける練習法(宇田大志氏著)」は今でも時々リファレンスとして使用しています。コード・トーン・ハーモナイズのところが特に良い。ソロ・ギターを弾きたい人には必須の科目ですが、なかなか難しい。
最近買った本の中では岡弘二氏の「はじめてのジャズ・ギター」がお気に入りです。理論的なことは大体わかっていますが復習になるし、取り上げている曲が超定番のスタンダードで、付録のコード譜も便利そう。これなら半年で制覇できそうです。
ジャズを志す人ならだれでも使っている黒本(ジャズ・スタンダード・バイブル)はCメロ譜なので、これを見ながらバッキングをしたりソロを取ったりするときにパッと弾けるかが勝負ですからね。
テンション・ノートとアボイド・ノート、アベイラブル・スケールなどの知識がなければアウトが続いたり、逆にトライアドだけでつまらなくなったりするでしょう。わざとアウトなフレーズでメンバーを驚かすとか、おいおいどこに行くんだい?と思わせて最後はきちんとトニックに帰ってくるとか。
まあ、ジャズに限らず音楽は自由であるべきなので、何をやっても命を取られることはありません。変な音を出しても次の瞬間には過ぎ去っているので、聴衆もおや?と一瞬思うだけで、石をぶつけられることもありません。
アマチュアが演奏する音楽はコピーが多いので、有名曲だと誰もが知っていて、あ、そこのフレーズちょっと違うんだよなあとか、おっとそこのリズムはそうじゃないよとか言われますが、デッド・コピーをどれくらい完璧にできるかで勝負するのはビートルズ・ナンバーくらいでしょう。プロのコピー・バンド大会があるくらいですからね。
最初からわれわれ用にアレンジしたカバーですと断って演奏すればよろしい。でも演奏が素晴らしければそんなことをわざわざ断る必要もなくて、十分に人の心を打つでしょう。
0 件のコメント:
コメントを投稿