2021年3月20日土曜日

Musician's Musician

好みはいろいろあるでしょうが、プロ・ミュージシャンの中にはミュージシャンズ・ミュージシャンと呼ばれる人たちがいます。

一般受けはあまりしないかもしれないし、CD 売り上げも多くはないが、ミュージシャンが尊敬するような人たちですね。一緒にセッションしてみたいが、とても敵わないなと諦めてしまうような一群の人たちです。

まあ、ポップス専門の人たちはゴリゴリのジャズ・ミュージシャンとは共演できないでしょうし、ハードロッカーはその売り上げを自慢にして、畑違いの人とはセッションしないでしょうけど。

私の考えるミュージシャンズ・ミュージシャンとしては、坂本龍一さんとか、その妻である矢野顕子さん、吉田美奈子さんなど。

松任谷由実さんはその独特な唱法で、ちょっと聞いた分には「ヘタウマ」ですが、楽曲の良さとアレンジの素晴らしさで大いに売れますね。松任谷正隆さんのアレンジ力が尋常じゃない。

ネパール(だったっけ)の草原で放牧をしている人が「ホーミー」と呼ばれる一人で二つの音を同時に出す唱法で歌っている音源を分析すると、倍音成分がメチャクチャ入っている。これがヒトの情動に直接訴えるというな話を聞いたことがありますが、まさにユーミンの発声もそうなんですね。

別に西洋クラシック音楽のベルカント唱法が一番優れているわけではない。これが一番人の心を打つなら、もっとオペラ音楽は売れてもいいでしょう。世界にはそれ以外の唱法だってたくさんあり、自分の気に入った唱法の音楽を聴けばいいのです。

坂本龍一さんは教授などと呼ばれていますが、芸大の作曲科卒ですよね。ピアノは教授よりうまいから習う必要がない(のか)。YMO などは聴きやすいが、現代音楽的な曲もたくさん作るし、映画音楽も高評価されています。

矢野顕子さんなんか、ジャズだって弾けるしポップスだって作る・歌う。これまた One & Only の歌い方で、プロには大いにウケるようです。オペラだって(多分)歌えますよ。もう完全に行っちゃってるという世界です。

まったくの私見ですけど。




 

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