2022年3月4日金曜日

Ortega のエレガットはあと一歩で、Gretsch 6120 Nashville は完璧な状態になった

 先日オークションで購入した Ortega のエレガットですが、うーん、どうなんだろう? 悪くはないが、弾いてみるとネックの厚さがかなりあって、ナット幅 48 mm は広すぎず・狭すぎずなんだけど、ちょっと演奏性が予想したより悪い感じです。

また、ボディ厚も結構あって、携帯性はあまりよろしくない。ボディ幅が狭めなので低音域を響かせるために厚くしたのでしょう。

問題の出音はサステインやリバーブ感があって、Godin よりガットギターっぽいが、惜しむらくはピッチがイマイチです。サドルが真っ直ぐなのはガットギターなので仕方ないけど、よくできたガットギターはそのような仕様でもオクターブ・ピッチがバッチリで、ハイフレット音域でもピッチがずれません。

プリアンプからの出力音は十分なクオリティがあり問題なし。これはこういうギターとして使っていこうかと思います。ライブでの使用はちょっときついかと思われますが、部屋でポロポロ弾く分には音量もあっていいでしょう、

さて、ずっと以前に購入した Gretsch 6120 Nashville 1993 はネックのうねりとわずかな捻じれがあって、トラスロッドでの調整範囲を超えていました。弦高をかなり上げても1弦 12 fret 付近がバズります。これを知り合いの工房で調整してもらいました。

やはりネック自体のうねりがあったため、フレットをすべて抜いてネック・アイロンを掛けること3回。しかる後に指板をまっ平らに削ってリフレット。その両端の処理をして、クラウニングしてフレット上端が一直線になるように調整。

もう完全に新品同様の状態(新品以上の状態?)に生まれ変わりました。フラット・ワウンドを張っていたのですが、普通のラウンド・ワウンドに張り替えて、フル・ホロー・ボディながらも普通のジャズ用フルアコとは一線を画した出音となりました。

どういう風に一線を画しているかは言葉では説明しにくい。知る人ぞ知る Gretsch の音です。とても魅力的ですが、出番があるかどうかは微妙です。まあそんなことを言えば Eastman のフルアコだって人前で弾く機会が今後あるかどうか分かりませんからね。

とにかく所有しているギター群はすべて完璧な状態に保っておきたいというのがギタリストの性なのですよ。82 歳になってフルアコでジャズのバッキングをお願いされるかもしれない。ビートルズ・トリビュート・バンドでジョージ役のヘルプをお願いされるかもしれない。あ、ギターは出来たら Gretsch か Casino でお願いできますか? なければ Rickenbacker でもいいですけど、などと言われるかもしれない。

もうね、ギター道楽はやめられない。だって経年変化したって価値が下がるどころか付加価値として評価されるし、車みたいに駐車場の確保も要らない。税金も掛からない。子供にくれてやっても贈与税が掛からない。飽きたら売ればいい。

良い子の皆さんは決してこの道にハマってはいけません。金がいくらあっても足りませんが、それがまた労働意欲につながると思えば、体を大切にして体力維持のモチベーションにもつながりましょう。こういうのを我田引水というのだけれど。



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