2021年1月30日土曜日

Jazzmaster と LP Special で迷った話

ギタリストはほとんどコレクターと同義です(よね?)。

ギターなんてアコギだったら Martin と Gibson を1本ずつ持っていたら他は要らないんじゃね? まあ、 Taylor も1本欲しいような気もするけど。

エレキだったら Stratocaster と Les Paul が1本ずつあれば何でも事足りるんじゃね? まあハコ物も1本欲しいような気がするけど。

ってなもんで、合計6本あれば必要にして十分です。演奏するだけなら。

しかしギターは(特にアコギは)見ているだけでも美しい。木の材質や製造年に拘り始めるとまさに泥沼です。

私もご多分に漏れず相当数のギターを持っていますが、先日 Les Paul Special オートチューニング機構付きという個体を売り払いました。いや、音も操作性も気に入っていたのですが、モーター駆動のオートチューニングが何ともどうにもしようがない。

いろんな変則チューニングにも対応していましたが、如何せん、手動でペグを回せないんですよ。んーな馬鹿な。モーターは充電池で駆動しますが、当然電池切れは起こすわけで、定期的に充電しなければなりません。

これはダメです。同様の考えでわざとこのチューナーを外して普通のクルーソン・タイプのチューナーに付け替える人も相当数いるとか。

で、ネックの形状・太さ・厚さは大いに気に入っていて、P-90 2発の出音にも満足していたので、どうにもまた欲しくなったという訳です。

P-90 といえば Fender Jazzmaster にも搭載されていますよね。Jazzmaster は以前から気になっていて、トレモロ機構がちょっとヤワな感じで心許ないと思っていたら、弦落ちが頻繁に起こるらしい。ブリッジ部分を見れば納得しますよね。こんな角度では良好なテンションが得られないでしょう。そのためバズ・ストッパーという弦落ち防止用のバーを後付けするのが王道らしい。

オークションでいろいろあさった結果、LP Special P-90 クルーソンタイプチューナー付きの個体を購入しました。ボディはオール・マホガニーでサテン仕上げ。

Epiphone Casino by 寺田楽器も所有していて、これにも P-90 がインストールされていますが、Casino は基本フルアコですからね。ソリッドに載せられた P-90 とは当然出音が違います。

暖かく太いのに粘りのある感じが好きなのですよ。大音量下ではフィードバックが起こりやすいとのことだけど、われわれは爆音系ではないので Casino で現場でハウったことは一度もありません。

このようにして最近馬ではまったく成績が悪いくせに、ついギターを買ってしまうさすらいのギター弾きなのでした。 よい子の皆さんは決して真似をしてはいけません。




2021年1月20日水曜日

答え

Back Door 進行の答え。

 https://www.youtube.com/watch?v=zWyLGDzyuIk

なーるほど、そう考えるのか。

余談ですが、バロック以前の音楽では短調の主和音で終わるのは希で、ほとんどが同主調の長調で終わることが多い。

つまり Key = Cm の曲でも最後は C で終わるというやつですね。このときのツーファイブは Dm7 - G7 - Cm ですが、この Cm の平行調は Eb です。

で、Eb のツーファイブは Fm7 - Bb7 - Eb なので、この Fm7 - Bb7 を借りてきて平行調の Cm で終われば Fm7 - Bb7 - Cm となる。

この Cm を長調にして C にすれば Fm7 -Bb7 - C の出来上がりという仕組みですね。

ま、考え方は後付け理論のようなところもありますが、そのように考えればひどく突飛な進行ではないと納得はいきます。

今度楽曲制作の際に使ってみようかな。

因みにマイナーに解決するツーファイブでは Ⅱm7 は Ⅱm7(b5) とされることが多いようですが、別に Ⅱm7 でも何の違和感もありません。

同様にメジャーに解決するツーファイブで Ⅱm7(b5) を使っても違和感はありません。まあ、b5 の音がやや臭い感じはしますが。







2021年1月19日火曜日

Back Door 進行?

 今日はコード・プログレッションの話を少し。

あるジャズ系の動画を見ていたら、Back Door 進行という言葉が出てきました。私は初めて聞きました。

トニックに解決するための Ⅱ-Ⅴ-Ⅰ の代わりに使えるということらしい。Ⅱ-Ⅴ-Ⅰ は正確には Ⅱm7-Ⅴ7-Ⅰ です。俗にツー・ファイブと呼ばれますね。

Key=C なら Dm7-G7-C(M7) だし、

Key=G なら Am7-D7-G(M7) です。

ここを Fm7-Bb7-CM7, Cm7-F7-GM7 と解決するという技ですね。

度数表記では Ⅳm7-bⅦ7-ⅠM7 となります。

これはちょっと不思議な響きです。Ⅴ7 の前に bⅦ7 を入れることは結構あると思うけど、ドミナントセブンスを通り越してトニックに解決するという荒業ですね。

Ⅳm はサブドミナント・マイナーで、ポップスでもよく出てきますよね。例えば、C - CM7/B - C7/Bb - F - Fm - C などの進行のように。ここで出てくる Fm がサブドミナント・マイナーです。F/A - Fm/Ab とすればベースが C - B - Bb - A - Ab と半音進行で下がってきて気持ち良いですね。

bⅦ7 からⅠに解決するのはどういう発想をしているんだろう? これ、bⅡ7 なら分かります。Ⅴ7 の裏コードですからね。Ⅱm7 - bⅡ7 - Ⅰ なら王道の解決でしょう。

大変勉強になりました。




2021年1月9日土曜日

ベースのプリアンプって何を使ってます?

 少しマニアックな話ですが、ベーシストの皆さんはよほど高価な大出力のベースアンプを持っていない限り、宅録用にもプリアンプ・DI を使っていることが多いのではないでしょうか。

私はベーシストではありませんが、音源制作をするときにはギターとベースは生録するようにしています。ギターやベースは DAW がどんなに進歩しても本物にはほど遠い。というか、一生懸命に編集すればそれなりの音源にはなるが、その努力と時間を考えたら生で弾いたほうが早いでしょう?

そこで、プリアンプ・DI からオーディオデバイス(オーディオインターフェイス)に繋いで録音するわけですが、今までは超定番の SansAmp と MXR M-80 を使っていました。別段大きな不満もありませんでしたが、少し違う世界も覗いてみたいと思い、EBS Micro Bass を中古で入手しました。

いやー、もう完全にノックアウトされました。まったく違う世界です。音の太さも段違いでしたが、音の艶が断然違う。これはすごい。

2 Ch 仕様になっていて、A Ch は EQ が Bass と Treble のみです。B Ch にスイッチすると Mid と Drive を調整できます。この Mid はパラメトリックになっていて、100-2,000 Hz で調整可です。ここが重要で、なかなか 150 Hz あたりをブーストしたくても普通の Bass, Mid, Treble では難しかった。音抜けに重要な帯域ですよね。

さらにこの A Ch, B Ch をシリアルに接続する A+B ということも出来る。ソロになったところでフットスイッチを踏んでブースト・ディストーションを掛けるなんてことが出来るわけですよ。

9V 電源は必要ですが、みんな持ってるもんね。センターマイナスの 9V AC Adapter は。

というわけで、音源制作のテンションも上がりそうです。





2021年1月3日日曜日

究極の机上ギターアンプか?

 明けましておめでとうございます。

今年も楽器や機材の話、競馬の話、真空管アンプを初めとする電子工作の話などを中心に徒然なるままに綴っていきたいと思っております。

今年もよろしくお願いいたします。

さて、ネットでかなり評判となっている NU-X(ニュー・エックスと読むらしい)という、超小型のギターアンプがメチャ良さそうだったので、即ポチってしまいました。

スマホより少し大きいくらい。こんなんでちゃんとした音が出るのかよ?って誰でも思いますよね。いやいや音を出してびっくり。ちゃんとした音が出ます。

そりゃ、スタジオに置いてあるような 100W のチューブアンプのような音圧は当然出ないわけですが、そんな音圧が自宅で必要でしょうか?むしろうるさくて近所から苦情は来るわ、家人からは大きくて邪魔扱いされるのがオチです。

これ、リアルのデスクトップ用に特化してるんですね。電源供給がスマホ充電用の USB-C なんですよ。リアルの机上にはスマホと充電器は必ずあるでしょうから、理にかなっている。

さらにリアルの机上はさまざまなケーブル類がゴチャゴチャしてるでしょう? え、してない? 私だけか。この机上にギターアンプを置くとどうなるか?その電源コードをコンセントに挿さなければならない。ギターからのシールドをアンプに挿さなければならない。

そんなの当たり前じゃんと思っているあなた、この製品を使ったら世界が変わります。 ギターシールドは使わない。Bluetooth 接続の送信機をギターに挿すだけ。そういう製品は今までもありましたが、通信がイマイチ安定しなかったりして結局使わなくなりました。

アンプ本体のほうは充電池のみで電池駆動は出来ない。もう完全に割り切ってます。電池を入れれば重くなりますからね。充電が切れてきたら USB-C で充電すると。送信機のほうは本体に挿して充電します。

アンプの種類は Clean, Crunch, Distortion に分けれていて、それぞれ 3~5 種類入っているので十分です。で、今どきはそのゲインや EQ はスマホや iPad などで操作するのですね。リアルの机上にはスマホ(やタブレット)は必ずあるので、これで完結しています。

日本の住宅事情では好きなギターアンプで音を出せるなんてことはまずないので、これはこれで大いに売れるのではないでしょうか。

因みに価格は Amazon で 20K 円ちょっとです。アンプのシミュレートも優秀で、ちゃんと Marshall, Twin Reverb, Deluxe Reverb, JC 120, Diesel, Mesa Boogie のような音がします。

エレキギターを買ったけど、アンプは小さなものしか買えなくて、それもいつもヘッドフォンでしか聞けないという人には超絶お勧めです。