ご存知かと思いますが、初代神武天皇が即位した地で、祭神はもちろん神武天皇です。
立派な鳥居とこれまた立派な本殿です。
天皇皇后両陛下が参拝されますよね。
「君が代」に出てくる「さざれ石」も置かれています。神武天皇から8代くらいの存在を作り話だといって否定する歴史学者がいますが、そうした学者たちは文献至上主義なので、当時の日本の文献といったら8世紀に書かれた「古事記」と「日本書紀」しかないわけで、その記述内容から神代の話(日本神話)は作り話で信用できないとしています。
神武天皇からは人代ですが、これも否定する根拠は中国の資料ですね。魏志倭人伝とか好太王碑とか。でもこの後に訪れた神武天皇御陵は実際に物理的に存在しています。ただお墓があるだけですが、ここも皇室は必ず訪れます。
文献的には中国のほうが漢字文化が古いので、たくさん書かれたのは当然ですが、考古学的には文字となって残ったものの内容より、埴輪とか土器などの現物のほうが貴重な資料ということになります。放射性同位元素(炭素14)を使った年代測定はかなり正確に作られた年代を同定できますしね。
この後、纏向遺跡に行こうと思ったのですが、結構距離があり、かみさんが西ノ京に行きたいといったので纏向は次回としました。
翌日は京都市内で八坂神社、知恩寺を見学。祇園さんですね。
八坂神社の祭神は「素戔嗚尊(須佐之男命)」です。天照大神の弟ですが、大変な暴れ者で天上界であらゆる悪さをしたため、天照大神は岩戸にお隠れになったと。
日本のやおろずの神たちはまるで人間のようで、悪いこともするし暴れたりもします。
凶暴な心を「荒魂(あらみたま)」といい、優しい心を「和魂(にぎみたま)」といいます。
天照大神はその昔は宮中に祀られていましたが、現在は伊勢神宮ですね。伊勢神宮の正式名称は単に「神宮」です。ここに行くと天照大神の荒魂を祀る神社もあります。和魂を祀っているのが式年遷宮される本宮です。
こうしたことは戦前は小学校教育からちゃんと教えられてきたのに、GHQ の神道指令により現代日本人の記憶からきれいに消されてしまいました。実に嘆かわしいことです。レヴィ・ストロースも指摘したように、地球上にはいろんな神話があるが、現代まで続いているのは日本神話だけです。天地開闢から現代まで続いているのですよ。ギリシャ神話やその他の外国の神話は、完全に現代とは断絶しています。
ローマの神殿や遺跡は国が保護していますが、誰もお参りする人などいません。神武天皇が即位したのは2,600年あまり前であり(これには春秋暦の問題などがあり、諸説あるけど)伊勢神宮が現在の伊勢の地に置かれたのは今から約 2,000 年前、垂仁天皇の御代で、以後現代にいたるまで連綿と信仰の対象となって続いているわけで、そんな神殿は世界にありません。
日本の皇族が世界から尊敬される所以です。
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