2019年4月10日水曜日

14 Fret Joint と 15 Fret Joint

えー、先日オークションで入手した Gibson J-160E はネックとボディが 15 Fret Joint されています。
普通アコギは 14 Fret Joint です。



んーなもん、大差ねえんじゃねえの? と思われるかもしれませんが、実際に弾いてみるとずいぶん勝手が違います。
ハイポジションにいくと、ボディとの接点を頼りにする面がありますからね。

ま、慣れの問題でしょう。
もっと楽にハイポジションを演奏できるように、どんどんハイフレット・ジョイントにすりゃいいんじゃねえの? というのはダメです。
強烈な弦の張力に耐えるための構造的問題が生じますのでね。
そこでカッタウェイが生まれたと。

J-160E は P-90 がデフォルトで装着されていますが、これはエレクトリック・ギターで普通に使われていたもの。
つまり弦の振動を電圧に変換する機序がエレキと同じです。
従ってこのギターにはエレキ弦を張るのが正しい。
んでもって、出力が高いので、ボディがガンガンと鳴るとすぐにハウると。
このため、表板はわざと合板を用いて、ブレイシングもXブレイシングにせずにラダー・ブレイシングにする。
そうすると、ギター自体が鳴らないわけですよ。
サステインも短くて儚(はかな)い。

んーなアコギのどこがいいんだ? という話ですが、これがまた得も言われぬイナタさを醸し出すのです。
現在一般的に使われている、ピエゾ素子やコンデンサ・マイクをインストールするという技術がまだ無かった頃の話ですのでね。


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